会いたい人には会っておけ、と万人に言いたい

6月の初めに、以前私が勤務していた会社の

後輩が亡くなったという知らせが届いた。

 

彼女のお父様が送ってくださったメールだ。

一部の人のみが知る携帯電話のメアド宛の

メールを、毎日何件か入る迷惑メールの音

だと一瞬思った。

 

突然の訃報と告別式のお知らせ。闘病生活

と最後の様子が書かれたメールに呆然とし

た。

 

情報通信部という部署で共に働いていた頃

後輩は大学を出たばかりで、当時子育てを

しながら勤務していた私をアシストしてく

れていた。

そして数年経つと、

「女優になります。」

と言って彼女は会社を辞めていった。

 

東京にいた私は、要町や下北沢等の小さな

舞台に立つ新人女優の演技を観に行った。

 

私の家に遊びに来てくれたこともある。

まだ小学生だった息子とボードゲームをし

ていた彼女の姿を思い出した。

 

いわゆるぶりっ子タイプとは違う、女優さ

んに例えると、深津絵里のような雰囲気で

可愛い明るい声と喋り方をハッキリと思い

出すことができる。

 

生きているうちに会いたかった。

この一言につきる。

でも、人と会いたくなかったのかもしれな

い。と色々な思いが巡った。

 

大阪に移住してから彼女の舞台を観に行く

事ができなくなり、自然と離れた様な形だ

ったが、大阪に来ることがあれば、USJ

一緒に行こうと話したこともあった。

 

闘病生活を送っていたとは。

 

でも今日、彼女のお母様から聞いて、彼女

のブログをのぞいて見ると、去年の夏頃に

日本舞踊の名取になったと着物姿で写って

いる写真を見ることができた。

 

ずっと病院のベッドの上ではなかった事を

知ってホッとした。

と同時に、なぜ自分は連絡を取らなかった

のか悔やまれた。

昨年私は、身内の介護の為に、毎月関東に

行っていたからだ。

 

そして彼女が亡くなる前の月に、なんの

脈絡もなく、きっかけもなく、自宅から

出かける時にフッと彼女はどうしている

だろうか、と頭をよぎったから。

 

その時に彼女宛にメールをしていれば、

なんらかの形で連絡が取れて、会えたか

もしれない。

もう、どこに移動しても、動く彼女をみ

つける事はできない。

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