成功をまず頭に思い描くこと
大阪に来てまだ間もない頃、職場の同僚と
社会科見学で行った会社の社長の言葉だ。
お菓子工場の様子を見学させて頂き、温度
管理や、職人ワザの説明を受けた後、別室
で製造工程の一部を体験させてもらった。
そして併設された会社の事務所の一角で、
お話を聴くために並んで座っていた我々の
目の前に現れた社長は、お顔立ちが明らかに
日本人とお見受けしたが、洋風の王様の格好
をしていた。
殿様ではなく、王様である。
王冠をかぶって立派な杖？を持ち、金色の
ヒゲをたくわえ、セミロングの髪の毛先は
カールしていた。
腿のあたりが少し膨らんだはき物に白い
タイツ。
威厳を示す赤い長いガウンをまとう社長の
姿は衝撃だった。
そして経営が危ない状態だった会社を立て
直す為に、最初に行なったのは、成功を
頭に思い描く事だったという言葉は、姿
と共に脳裏に焼き付いている。
あとは自分を信じてそこにたどり着く過程
で必要な事をこなしていくしかない。
それが難しいんだけど、人間が頭で描いた
事は実現すると聞いた事がある。
どうして宙に浮かんで飛べるの？と乗る度
に思う飛行機も、こんなの作れるって人間
はスゴイって見上げる高層ビルも、どこか
の誰かが頭に描いた事から全ては始まった。
そう思うと私の描く成功も実現不可能では
ないと思えてくる。
