背骨を下から上まで手でなぞっていく。
自分のではなく、調子の悪い人の背骨。
丁寧にゆっくりと指をすべらせていくと、
ゴリゴリと詰まる、というか出っぱって
いるような箇所にあたる。
その体調悪しの人に尋ねると、たいていは
そこが痛い!
と言う。
手で当てられるのだ。
このやり方は整体の先生から習った。
先生曰く、身近な人同士で手当てができる
ように教えていると。
骨のでこぼこを見つけたら、指圧したり
せずに、ただポイントに手を置いておく。
その場合、肝心なのは、両者の呼吸を
合わせること。
手を置かれるだけでもその箇所の痛みは
軽減するのだが、呼吸に集中して深く息
を吐くと効果は上がる。
何十年も整体に通って、背骨の大切さを
知ったのは、ほんの数年前。
体のど真ん中を通っていて要じゃない
わけないよね。
腰痛や肩こりに気が取られるけれど、
背骨の中に調整できるポイントがある
ことに気づいてほしい。
現に朝からずっと続く偏頭痛と胸の
むかつきが背骨の手当てで解消された
経験がある。
人は人と協調して、いや共鳴して
生きるように創られていると感じる
事実のひとこまである。