様々なやらなければならない事に
しばられ、しばられているという
意識もないままに多くの人が毎日
を送っている。
私が半年だけ海外で暮らした際は
仕事をするでもなく、自分の部屋
を整える以外、家事も気が向いた
時しかしなくてよかった。
語学留学と称して、勉強半分、遊び
半分の自由な生活の中で、すこぶる
体調がよかったのを記憶している。
のんびり過ごそうと思ったら、幾ら
でもそれが実現可能な期間だった。
長らくそれは、異国の地だからこそ
体感できたゆっくりとした時の流れ
だと思っていた。
けれど最近、自宅近くの河原を歩いて
いる時、同様のゆったりとした感覚を
ふと味わった。
日常のやるべき事を放棄して、時には
ひとりで何ものにも急かされない時間
をつくる。
命をおびやかされない限り、世界中の
どこにいても、そんなひと時を自分に
あげることはできると思う。