いまさら、と言わないで

いまさら、と言われた経験は

多くの人はあるのだろうか。


ここで言う『いまさら』は、

「君とやり直したいんだ。悪い所は

改めるから…。」

「いまさら何言ってんの!あなたが

変われるわけないでしょ。」


の、いまさらではなく、何か新しい

事を始めようとした時、難しい事に

挑戦しようとした時、これからの夢

を語った時に放たれる『いまさら』。


親や友人やその他諸々の悪意なき

人々から飛んでくる言葉の矢に驚く。


なぜ驚くかというと、多分、応援して

くれるのではないかと相手に無意識に

期待があったのでは。


最初にあげた悪い所を改める行動も、

難しい挑戦のカテゴリーに入るかも

しれない。


いまさらな発言をしている人は今、

変わろうとしている。

前に進もうと考えているのである。


自分に多大な迷惑をかけられる恐れ

があるわけでもない場合でも、

「いまさら」のひと言で話を終わら

せる人は現存する。


27歳で新卒で入った会社を退職した

時、何かひとつ語学を学びたいと

「中国語とかどうかな?」と父に

相談すると、あの一言が飛んできた。


真面目に相談したのに悲しかったと

記憶している。


そして、つい最近。

音大を目指していた時期もあった

のに、すっかり指も動かなくなり

ピアノも弾かずに音楽の道に挫折

したと思い込んでいた私が変わり

始めた。


MacBookで作曲をして、ラジオで

放送された事をきっかけに、何ら

かの形で一生音楽と関わり続けて

いきたいと思うようになったのだ。


そして曲を作って生計をたてたい

と夢を友人につい語ったところ、

例の言葉が飛んできた。


ひとの出鼻をくじく、その言葉。


いや、くじかれたわけじゃないし

悔しいから頑張れそう、と思って

いる。


けれども、その心ないひと言が

本当に人のやる気をそぐ事だって

あるのだ。


言ってくれるな、いまさらとは。

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