客が気を使う接客

ところで自粛生活で時間ができた

人は、色々と普段の生活を見直す

きっかけを持てたのではないだろ

うか。


自分に何が必要で何が不要か。

当たり前と思い込んでいた習慣を

このまま続けなくても、続けずに

変えた方が良いのではないかとか。


だって、忙しい日常を送っている

と、小さな自分の不満をいちいち

きいてあげるヒマはないし、希望

をかなえるのに力もいるし。


しかし、日本人らしく空気を読み、

少し不満のある、美容院や整骨院

で、大方の対応は良いからと毎月

時間を過ごしていた自分にウィズ

コロナで気づいてしまった。


実は3月の中旬に、いつもの様に

整骨院に予約を入れ、施術を受け

た。しかし、なんの説明もなく、

治療時間を15分短縮され、決して

安くはない、いつもと同じ料金を

請求された。


2年以上通ってそんな事は初めて。

「いつもより時間が短いのはどう

してですか?」

先生の答えは「体の状態がさほど

悪くなかったから。」

(結構体がつらくて来たのにな…。)


釈然としない気持ちを抱えたまま

帰宅し、しばらくして、ハッと

気づいた。


(先生は感染が心配だったんだ)と。

ラフな格好で行けず、着替えを借りた

のだが、返す際も受付の人が神経質に

「そこに置いておいてください。」と

ピリピリしていたっけ。


気にするなら、そういう事情で今日は

短い時間になると言って欲しかった。


大抵次の人が待っているのだが、その

日は誰もおらず、先生も急いでいる風

でもない。治療後は距離をとった位置

で立ち話をしていたくらいだから。


そしてその話とは、「あまりコロナの

感染に神経質にならずに、とにかく

免疫力をつけてがんばりましょう!」

というような内容。


…いやいや。院あげての気にしよう

でしょ。

3月の中ばだったので、医療関係者

の間ではだいぶ深刻な噂もあった

はず。

でも開院しているのであれば、患者

に不信感を持たせる前に何かしらの

工夫があってしかるべきだと思う。


これまでにも何回か施術後に立ち話

をする事はあったのだけど、いつで

も一方通行だったなと思い出した。


会話のキャッチボールではなく、

先生が伝えたいことを言うスタイル。

具合がよくない時は早く切り上げて

帰りたかった自分が何度かいた。


先生を尊敬していたので、無理を

して合わせていた。先生は高齢では

ないが何度も同じ事を言う。

薬はほとんど服用しない私に、薬は

よくないと何度も説くというように。


私の話はきいていて下さったのか?


そこで、私は具合が悪くなるたびに

先生の元を訪れて体を整えてもらう

生活を改めることにした。


今回の件をきっかけに、もっと自分

の体と向き合って、不調の予防をし

ようと決めた。


だから自粛が明けて、職場に毎日電車

で通う生活に戻っても、歩行距離を

かせぐため、ひと駅前、ふた駅前で

下車して歩いている。


そして美容院も変えた。

休業中で仕方なく他の店に行ったのだが

新しい店の方がリラックスできた。


話したい時だけ話す、を許してくれない

これまでの美容院に比べ、放っておいて

くれる方がありがたい。

その方がかえって自然と話もはずむ。


シャンプーします、洗い流します、

トリートメントします、炭酸します、と

都度言われるたびに、全部に返事しなく 

てはいけないのかと思いながらの仰向け

状態は…

おまかせしているので黙ってやってくれ

ていいよ、という感じだったけど、言え

ないもんねー。


とにかくお世話をやいて頂く場所では

余計な気配りをせずにリラックスして

いたい。


それが望みと改めて気がついた自粛

期間中の出来事でした。

f:id:konogaiku:20200618225308j:plain