寄らば大樹の陰

もうだいぶ前のこと。

新卒で入った会社を辞めるかどうか

迷って、叔父に相談した時のこと。


何度か仕事を変えて、自由に生きて

いるように見えた彼から出た言葉で

ある。


私の勤める会社が、そこそこの規模で

成長し続けていた為、勢いのある時に

そこを離れていいのか慎重になれ、と

いうアドバイスだった。


辞めて色々経験してみたらと言った

応援の言葉を貰えると期待していた

だけに、出鼻をくじかれた。


相談は、ある程度自分で答えを出して

いる時に、最後に背中を押してもらう

ひと言が欲しくてするもの。


私のほとんどの相談がそれに当てはまる。

自分で結論を出して賛成の応援を求めて

いるのが本音。


なので、相談相手から期待通りの反応が

得られない場合は、相手を変える事も。


その時は相手を変えたかよく覚えていない

が、予定通り私は退職した。

その後、様々な業種の会社で働いた。


そして繰り返し思い出されるのが、

この言葉。

寄らば大樹の陰。

勤め人である限り、気持ちの良い

木陰を提供してくれるのは、

やはり大きな幹を持った、力強い

樹である事が多い。


新卒で快適な木陰に陣取れていた

私には、叔父が投げかけてくれた

言葉の真意は見えていなかった。


木陰を離れて炎天下に出てみると、

そのありがたみがわかる時もある。

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