余韻の残る映画だ。
観賞してから三日経つのに時々よみがえる。
つい、主人公のその後に思いを馳せるのだ。
インド映画というと、とにかく最後は賑やかに
ハッピーにみんなで踊る、というイメージを
抱いていた。
先日観た映画『きっとうまくいく』も時々笑え
3時間弱の作品を最後まで観終えることができた。
今回この映画は家族のあれこれが非常にリアル
に描かれ、お国は違えど、日本の家族が抱える
問題とさして根本は違わないなと思わせる状況
が至るところに散りばめられていた。
一方でお弁当を個人宅から回収して、職場に
届けるという日本には無いシステムに感心した。
そのビジネスに携わる人々を“ダッバーワーラー”
というらしい。
システムはハイテクの反対で恐るべきローテク
にもかかわらず、配達ミスは600万個に1個らしい。
映画のセリフでも、「ハーバード大学の分析で
完璧なシステムだと言われた。間違えが起きるわけがない。」
と自信を持ってワーラーが反論している。
海外に行きにくさを感じる昨今、他国の様子を垣間見れるのは楽しい。
実話かと思うほど自然に描かれている物語が
後を引いている。