親を失ってみてわかる感覚

人って死ぬんだな、と改めて、思ったの

が正直なところ。


父を亡くした時の喪失感。22才の友人を

失った時の苛立ち。

これまでも祖父母を含めて何人かを見送

ってきたのに、その後の虚しさを自分は

忘れていたらしい。


喉元過ぎれば〜である。

油断していた。自分の大切な人をあっけ

なく失ってしまうとは。


迂闊だった…。

自分は死なないとでも思っているのか?


自分の子供と過ごす時間は、相手が産ま

れた瞬間から自立への道をまっしぐらに

進んでいると感じているので、限られて

いると意識しつつ日常をおくっている。


それに対して親は、離れて暮らしていて

も、大丈夫という勝手な安心感からか、

訪れさえすれば会えると思い込んでいた。


親孝行したい時に…が、頭をよぎる。


私も弟も後悔しきりで、あの時こうして

おけば…が、あとからあとから湧いてく

る。


考えてもキリがないし、寿命だからと慰

めてくださる方々がいる。

子孝行な親御さんと言われ、我々の元気

な姿をみせなければと気を取り直す。

そしてまた後悔。

その繰り返し。


結局、どこまでしてあげて、何をしてあ

げなかったかを知っているのは自分だけ。

それを個々に、弟も私も背負っていくし

かないのだと思う。


人から見て、大変そうと思う事が、実は

なんでもないことだったり、優しくして

あげてると思われる行動を優しい気持ち

でしてなかったかもしれない。


外からはわからない当事者だけの葛藤。


このどうしようもない悔いをいつか活か

せればいいのだが。


もうひとつ気づいた事は、自分が持って

いる根拠のない自信が揺らいだという事。


いかに目に見えない部分で親に支えられ

ていたのかを痛感した。

自分はタフだなどと思って、母の愛情の

に成り立つ強さなどとは認識していな

かった。


この愚かさも何かの役に立つだろうか。

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