なくなった人のはげまし

祖父が初めて私の夢に出てくれた。

この連休の初日のことである。


亡くなった人が夢に出てくる時は

いつも私が悩みを抱えている。


取り越し苦労のこともあれば、

ヤバイ決断を迷っている時も。


夢に出てきた人は、私がとるべき道の

指針を夢の中で示してくれる。


ここまで読んで、マユツバだと思ったら

スルーしてくださいね。


夢は起きている間に考えていることを

反映すると聞く。

確かに仲違いした友人と夢の中で仲直り

したり、願望が現れることもある。


だが、それとは全く違う、明らかに私を

この世にはいない人が励ましに来てくれ

た夢を何度かみた。


そうして、ある時は余計な不安を払拭

したり、またある時は、無茶な決断を

思いとどまったりしてきた。


登場人物は多くを語らない。

たいがいは心配しなくていいよ、と

いう笑顔を私へ向けて

「来たわよ。」とか

「もう行くね。」

といった短いひとことだけ。


20代前半で亡くなった友人も、

不安で体が萎縮するように感じた

私を一瞬の動作で笑わせてくれた。


ただ一度だけ、夢の中で祖母に

めちゃくちゃ心配された時は、

じーっとこちらを見つめながら

「あなた、それでいいの?」

と声をかけられた。


軽い気持ちで間違った決断を

しそうになっていた時だった。

自分の気が進まないのに、他人

に引きずられそうになっていた。


すんでのところで思い直して、

本当に良かったと思う。


最終決断するのは自分なのだが、

我々生きている人間は、思っている

以上に、多くの存在に見守られている。


という事実を認めた方がいい。


また、それを忘れそうになって

いる私のもとへ、祖父は笑顔で

伝えに来てくれたのかもしれない。

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