人間は服を着ている動物だな、と
つくづく思う。
もちろん笑顔を作ったり、妄想し
たり、他の動物にとっては難しい
と思われることもできる。
高層ビルを見上げたり、飛行機に
乗った時は、こんな凄いモノ作る
人間の力ってどこから来たのかと
感心する。
でも、その実、日常レベルで常に
対峙する相手との力関係の探り合い
をしている。
コイツを押さえ込もうなんて悪意
ともとれる意気込みなどなくても、
無意識レベルで行っていると言って
いい。
そもそも性善説で生きてきた私は、
さほど嫌な人に悩まされたことは
ないが、と書きかけて違うと思った。
何かわからないけど、いつも嫌な思い
をする相手からは逃げたか、あるいは
自分が相手に何も言わせぬ強い立場に
立つ事で悩みを解決してきた。
と、書くと、だいぶイヤな女っぽく
なるけれど、それで安心はできない。
人間関係は常に動いている。
自分の心もコロコロ変わるように、
相手の気持ちもどんどん変わる。
どんどんというより、何かきっかけ
があれば、良好だった関係も様変わり
するのに時間はかからない。
できれば仲良く協力して、楽しんだり
危機を乗り越えたりするのが理想だ。
誰かの支えは必要としている。
つながりは大切だが、その前に個人
であり、個人だけれど、つながって
いる。
そこをわかって生き残ってほしい。
根拠のない自信がなかったら、根拠の
ある自信を作るしかない。
人と関わる以上、駆け引きと力の
発揮どころは必ずくるから。
