案ずるより産むが易し、は出産だけじゃない

案ずるより産むが易し。

 

私が初めてその通りだなと思ったのは

社会人一年生の時。

 

学校を卒業して社会に出るにあたって

職場の皆さんとうまくやっていけるの

だろうかと、人間関係が心配でたまら

なかった。

 

元々ピアノの先生になって子供に教え

ようかなあ、という漠然とした将来像

しか持っていなかった私にとって、

普通のOLになって集団の中で働くと

いうのがどんなものか想像し難かった。

 

入社して営業部に配属され、新人だけの

研修が終わり、いよいよ部内のチーム毎

に分かれて業務を行う日々が始まった。

 

OJTで先輩が仕事内容を教えてくれるの

だが、私が教わる先輩には私含めて3人

の新人が習う事になった。

 

3人の疑問点は異なり、仕事ののみこみ

の違いもあり、先輩は常に質問を受ける

状態になった。

 

先輩は常に懇切丁寧に忍耐強く教えてく

ださり、我々は恵まれていた。

と、書くと単に甘ったれているようだし、

見て盗め、とか言われそうだが、実際の

ところ先輩は本当に仏のようだった。

 

仏が会社にいるなんて想像もしなかった

し、同じ部署に同期の女性が8人も配属

され、楽しい会社生活を過ごせるなんて

もっと想像できなかった。

 

数字というわかりやすい結果を求めて、

部内一致団結して、しかも仲良く助け

合って目標を達成する。

それを毎月繰り返す。

仕事の内容は面白いとは言えなかった

が、チームワークの楽しさに、社会人

としての不安は一切なくなった。

 

これは奇跡的な例だと、特殊な体験だ

と言われるかもしれない。

それでも、新しい世界には飛び込んで

見るべきだと思う。

 

それで嫌なら逃げてもいいから。

 

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